トロッコ列車で有名な黒部峡谷にある秘湯・黒薙温泉に行ってきました。
黒部峡谷は北アルプスのほぼ中央にあり、標高差3000m級の黒部川の上・中流域にある深いV字峡を形成する大峡谷です。
そんな大自然の中にある秘湯が黒薙温泉です。
今回は黒薙温泉のお湯に浸かるという目的の旅でした。
宇奈月温泉駅
黒薙温泉にはマイカーでは行かれません。
富山地方鉄道の宇奈月温泉駅と隣接する黒部峡谷鉄道の宇奈月駅からトロッコ列車に乗車します。
このトロッコ列車でしか黒薙温泉には行かれませんので、この時点で秘湯感があふれています!
富山県で1番大きい温泉街が宇奈月温泉です。
源泉は黒薙温泉から98°の湯を引湯管を使って7㎞引いていて、7㎞もの距離を引湯する温泉は全国的にも珍しいそうです。
98℃の源泉は水を少し混ぜながら7㎞の道のりを引湯し、宇奈月温泉に到達時は63°になるそうです。
温泉の泉質
源泉は黒薙温泉から引いているので、黒薙温泉と宇奈月温泉の泉質は同じです。
泉質は弱アルカリ性単純温泉で、効能は神経痛、筋肉痛、冷え性に効果があると言われています。
駅の足湯 くろなぎ
宇奈月温泉駅と黒部峡谷鉄道宇奈月駅は約100mくらい離れていますが、その間に駅の足湯があります。
列車の時間を足湯に浸かって待つことができるのも、温泉地ならではの風情ですね。
黒部峡谷鉄道
ここで雑学をひとつ、渓谷と峡谷の違い。
峡谷とは、渓谷よりもさらに深い谷のこと。
谷の断面はV字形をなし両岸が険しい崖になっていて谷底平野を持たないものをいう。
V字谷ともいう。
黒部峡谷は日本一谷の深い大きな峡谷です。
黒部峡谷鉄道は、もとは関西電力の発電施設を建設するために引かれた資材運搬用のトロッコです。
当初は地元の人の利便のため無料便乗が行われていましたが、昭和になって観光の人が増えたため便乗料金が徴収されたそうです。
その当時の便上証には、便乗の安全については一切保証しませんと書かれていたそうですが、昭和26年に便乗制度は禁止されました。
その後、地元の人や観光客から再開への強い要望があり、昭和28年に関西電力が地方鉄道業法の許可を得て、黒部鉄道として営業運転を開始しました。
黒部峡谷鉄道宇奈月駅
こちらが、黒部峡谷鉄道の宇奈月駅です。
富山地方鉄道の宇奈月温泉駅よりもトロッコ列車の宇奈月駅の方が大きな駅舎で賑わっていました。
駅舎の前には食べ物屋さんの露店も出ています。
駅舎の中には売店やフードコートもあります。
フードコートにも行列ができていました。
駐車場脇には以前使われていたトロッコ列車が展示されていて、撮影スポットになっています。
峡谷に掛かる陸橋とトロッコ列車の模型も撮影ポイント。
駅舎前には350台停められる大きな有料駐車場(普通車1000円、バイク500円)があります。
遊園地にあるアトラクションのような、小さくてかわいいトロッコ列車。
平均時速16㎞で走るトロッコ列車は、大人横1列4人掛けの窓がないオープンタイプと横2人+1人の窓付きリラックス客車があります。
リラックス客車の乗車には600円の追加料金が必要です。
日本一の黒部峡谷
黒部峡谷は大自然の景色と発電所の景観があいまって世界文化遺産の候補になっているそうです。
V字峡谷といわれるのが納得の深い谷です。
黒部川沿岸には12の水力発電所があります。
黒部鉄道の駅は、始発が宇奈月駅で黒薙駅、鐘釣駅、終点が欅平駅で全長20㎞に4つの駅があり1時間20分で結びます。
約25分で峡谷の中にある黒薙駅に到着。
黒薙駅を下車したら線路を渡って向かい側の山道へ進みます。
マイカーでは行けない所にあるからこそ秘湯温泉です。
ここからは山道を歩きます。
歩道脇の案内看板に励まされました!
水の宝庫の峡谷はいたるところから湧水が流れていました。
大自然の中を約20分ひたすら歩きます。
歩道の終着が黒薙温泉です。
混浴大露天風呂の入浴料900円を受付で支払います。
300円でバスタオルが借りられるので手ぶらでの入浴も可能です。
シャワーやカランの設備はありません、ただお湯に浸かるのみです。
周りにあるのは簡易更衣室のみ。
隙間だらけの更衣室は秘湯感がいっぱいです。
すぐ脇の河原には熱湯が噴出している場所があるので、立ち入り禁止になっています。
河原のくぼみにある水だまりに浸かることはできません!
同じ時間に利用していた人はほんの数人で、ゆっくり入ることができました。
大自然の中にある露天風呂の景観は、人生経験の中で1番良い露天風呂でした。
誰も居なくなったので撮影していますが、基本的に撮影は禁止になっています。
水着の着用や、湯浴み着、タオルを巻いて入浴することができるので、女性でも入りやすい混浴露天風呂です。
日本一の峡谷の中にある混浴大露天風呂はとても素晴らしい温泉でした。
あとがき
念願の秘湯、黒薙温泉に無事に入ることができましたが、山道の往復を歩き疲れてしまい体はヘトヘト。
宇奈月駅まで戻ってきて富山産白えびの釜めしとご当地ビールを購入し、早々に車中泊ポイントへ向かいました。
宇奈月を出て約1時間、糸魚川のジオパークまで車を走らせてきました。
いつもなら駐車した場所の写真や食事の写真などを撮影しているのに
この日はこのあとの写真が1枚もなくここで終了でした。
車中泊の内容を入れたかったのになぁ・・・
今回は新潟、富山の観光地巡りの目的で2泊3日の車中泊の旅でした。